ゼロから始める大和撫子

野良女(30歳)の大和撫子計画

山種美術館:奥村土牛展

どーも、学芸員資格を持っているにも関わらずアートに疎いノラ美です。

 

私の考える大和撫子像として、アートに造詣が深いというのは大きなポイント…。
今日はたまたま東京・広尾にいたので、ナデシコ力を高めるべく美術館に行って参りました!
 
実は私、今日の企画展の奥村土牛をよく知りませんでした(恥)
まず奥村土牛とは誰なのか、どんな絵を描くのか知るために行ってみました。あと、山種美術館の併設カフェが好きだから。。。
 
というわけで、まずはご紹介。
 
奥村土牛(1889年- 1990年)

土牛は画家志望であった父親のもと10代から絵画に親しみ、梶田半古(1870-1917)の画塾で生涯の師と仰ぐ小林古径(1883-1957)に出会います。38歳で院展初入選と遅咲きでありながらも、40代半ばから名声を高め、100歳を超えても制作に取り組みました。また、半古や古径から学んだ「写生」や「画品」を重視する姿勢を生涯貫き、「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」という自らの言葉を体現するような、清らかで温かみ溢れる作品を数多く生み出しました。

http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html

展示会の目玉であった「醍醐」の桜に代表されるように、土牛の作品は優しい色合いと独特の構図が特徴的。洋画に近い厚塗りの日本画というのが新鮮でした。
個人的には、人物画や町並みの絵よりも植物や自然の雄大さを伝えるのに向いた画風だなぁと感じました。
 
ノラ美は洋画でもちょっと後期印象派シュールレアリズムのちょっと尖った画家が好きなので、好みとしては少し外れるのですが、シルエットを強調した植物画は無駄がなくかつ特徴をよく捉えていて、さすがと思わされました。
 
しかし土牛の何がすごいって、本当に生涯描き続けたことです。この歳だって、もう無理ー限界ーとか言って10代〜20代前半のときにやってたことをやめたりするのに、90代でも本気で描いたことが伝わる作品が多数ありました。自然の荒々しさや雄大さを見事に表現した「富士宮の富士」の作品紹介を読むと、なんと96歳の時の作品。
自分がもし96歳まで生きたとして、コタツでみかんを食べるのが精一杯な気がします…
 
たぶんこの人は、売れているときも売れないときも呼吸をするのと同じように描き続けてきたんでしょう。好きなものってそういうもので、そういうものが見つけられる人生だったらいいなと思う今日この頃でした。
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